体調が悪く、なかなかつらいバスの旅だったが、時間通りエスファハンへ到着。宿はバストイレ付きシングルにこだわったので苦労したが、なんとか見付けた。部屋に入るとすぐ寝てしまった。
昼前に起きてイマーム広場へ。金曜礼拝を見てみたいと思ったからだ。体調はまだイマイチだが、「わざわざ夜行バスで来たのだから」と思い…、しかし何もやってなかった。なぜだろう?時間が遅かったのかとも思ったが、朝に行ったAさんも同じ事を言っていた。イマーム広場はデカいし、美しい。早く体調を戻そうと宿でひたすら寝る。Mさんも体調を崩してしまい、夕食はAさんと2人で食べた。
昼まで寝て、体調は大分復活。観光に出かける。何はともあれイマーム広場(写真)へ。エスファハンはその全盛期に「世界の半分」とまで賞された都。そして、その中心がこのイマーム広場だった。改めてそのスケールと美しさに感動だ。ここも世界遺産に登録されています。
マスジェデ・エマーム(王のモスク)をはじめとして、広場にある建造物の中へも入ってみたが、何よりマスジェデ・エマーム入口の装飾(写真)は見事という他ない。きれいな青の装飾に絶句。その入口を入ると、道が45度に折れ、その先に中央礼拝堂。素晴らしい演出だなあと思う。さらに、中央礼拝堂の音の反響はすごい…。
広場で休憩していると、あるイラン人に絨毯屋に連れていかれた。日本人相手に商売しているようで、店員は日本語ペラペラ。日本のツアー客らしき人が入ってきて「これからイランは観光客が増える」と言うと(本当?)、「我々は独自の文化を守るよう頑張らないと」と店員。「いい事言うじゃないか」と思いきや、横では店員が別の日本人にチップをせがんでいた。チャイを飲みながら絨毯を見せてもらったが、確かに美しく、真剣にペルシャ絨毯を欲しいと思ってしまった。
バザールを散策したり、絵葉書を購入していると、辺りが暗くなってきた。ライトアップされたイマーム広場をしばらく眺めていた。
夕食後ホテルへ戻り、例の3人でチャイを沸かして飲んだ。Aさんは明日テヘランへ発つとの事。夜2時くらいまで話をして就寝。
中央郵便局へ絵葉書を出しに行く。乗合タクシーで一緒になったサッカー選手のサワヤカ兄ちゃんがタクシー代をおごってくれた上、郵便局まで付き合ってくれた。英語を話さない兄ちゃんだったが、アリ・ダエイ等イランのサッカー選手の名前を言うと笑っていた。
絨毯屋をいくつか見て勉強した後、バスで郊外のアーテシュガーフへ。ここは小高い丘になっていて、頂上にゾロアスター教の神殿(?)があるのだが、ここから眺めるエスファハンは素晴らしい。
残った時間は橋めぐり(写真)。ここエスファハンにはザーヤンデ川という川があり、いくつかの橋がかかっている。チャイハネもついていてこれが実にいい雰囲気なのだ。チャイを飲んだり、お菓子を食べたり、アーシュという薬草っぽいスープを飲んだり。優雅な時間が過ぎていく。
ついにペルシャ絨毯を買ってしまった。シルクとコルクウールでできたエスファハン製の小ぶりのものを300ドル。今日はじめて入ったお店で気に入った。
お昼にMさんと合流し、イラン航空オフィスとバスターミナルへ。飛行機は満席だったのでバスでカーシャーン、テヘランと移動する事にした。Mさんはまだ日程に余裕があり、カーシャーンまで一緒に行き、テヘランからカスピ海へ飛行機で向かうことになった。カバブは飽きたのでピザの昼食をとった後、Mさんが昨日知り合ったというイラン人と一緒に、イマーム広場が一望できるチャイハネでお茶した。
イラン人と別れた後、バザール散策。砂漠の植物のエキスとバラ水とピスタチオで作ったというギャズというお菓子を土産に購入。バザールの屋根からぶら下がっているコーランの一句が書かれた布を買いたいと探していると、親切なおじさんが自分の店の前に掛かっているものをタダでくれた。心からお礼を言いたい。イマーム広場に別れを告げ、宿へ帰った。