グラナダへの道中、まさにアンダルシアといった雰囲気の白い街が突然現れて感動。思わず降りようかと思ったくらい。しかし、その後はほとんどシエスタ(昼寝)。2時間半の快適なバスの旅だった。
市バスに乗り換えて街の中心に出たところで、Kさん達とお別れ。彼女達は夜行列車の旅を続けてきて疲れているらしく、今晩はキレイ目のホテルに泊まるらしい。「次は南米辺りで」と言っておいた。私はアルハンブラに近いヌエバ広場付近の安宿街へ。かなり混んでいて6件目で空きが見つかった。シャワートイレは共同だが、ツインの部屋が3000ペセタ。まあまあだ。
アルバイシンへ。アラブ人が住んだ町で、有名なアルハンブラ宮殿と共に世界遺産に指定されている。治安はあまりよくないと言われているが独特の雰囲気があり、城塞都市として設計されたためか、道が入り組んでいて、すぐに迷子に。何とかサン・ニコラス展望台に着き、アルバイシンの白壁の家とアルハンブラ宮殿(写真)を眺めた。美しい。アルハンブラ宮殿はアンダルシア随一の観光地で、朝早くから並ばないと入れないらしい。コルドバで泊まらずに一気にグラナダまで来たのも、全てはこのアルハンブラを見るためだ。
夕食にアンダルシア・ガスパチョという冷やしスープを飲んだが、私にはイマイチ。辺りが段々暗くなってくるとアルハンブラがライトアップされた。月明かりの下、ライトアップされたアルハンブラ(写真)を見ていると、アラブの国にきたような錯覚に陥る。うん、すごい。でも今日は何と言ってもあの偶然だな。
朝8時にアルハンブラ宮殿に行くとすでに行列ができていた。噂通りの人気。切符を買って中に入り、きれいな庭園を抜け、アルカサバ、王宮、カルロス5世宮殿と見て周る。中でも王宮は切符に書いてある時間にしか入れない。私の切符には12:30〜13:00とあるが、できれば昼過ぎにはセビリアへ向かいたい。ダメモトで入口に立ってるおじさんに頼んだところ、黙って入れてくれた。Glacias(ありがとう)、おじさん。
ライオンの中庭(写真)と呼ばれるハーレムは面白かったが、期待しすぎたかも。独特な雰囲気があるが、私にとっては昨夜のライトアップを超えるものではなかった。観光客が多すぎたのも一因だったかもしれない。
慌しく宿へ戻り、荷物を受け取ってバスターミナルへ。無事切符を手に入れ、アップルパイを買ってバスに乗り込んだ。隣はサングラスをしてラジカセで音楽を聞いているファンキーな兄ちゃんが座っていたが、案外礼儀正しく、「タバコ吸っていい?」とか話しかけてきた。