ホームエジプトカイロ

カイロ flag

1997/3/3(月) カイロ

ピラミッド
スフィンクスの前で

 朝起きるとまあまあの天気。世界遺産としても有名なピラミッドを見に行く事にした。ファラキ広場で親切な母娘の助けを借りてバスに乗り、ピラミッド周辺まで25pt(8円)。格安だ。入場券を買ってピラミッド(写真)の周りを散歩。初めは想像通りのものがあるという印象だったが、しばらく見ているとやっぱりスゴイ!!!
 スフィンクスの近くでは土産物屋が寄ってきた。
"Cheap price!"(土産物屋)
"Nobody says Expensive price."(私)
"Very clever."(土産物屋)
この程度の会話だが、なかなか楽しい。しばらくこのエジプシャンと話していたが、いきなり売り物の絵葉書をくれた。「買うよ」と言ってもお金を受取ろうとしなかった。一緒に写真を撮っていると、周りにいた他のみやげ物屋も次々に寄ってきて写真撮影大会(写真)。あるエジプシャンがいきなり脇腹を触ってきた。私がくすぐったがるのが面白いらしい。試してみたが、エジプシャンは何も感じないようだ。別れ際に例のみやげ物屋に日本のみやげを持ってないかと聞かれたので、日本のコインを出すと、最も高価な100円玉3枚と50円玉1枚をすべてとりやがった。それは取り過ぎだと150円取り返すが、残りはどうしても返さない。別にあげてもよかったが、あげ方がどうも気にくわなかった。実はぼられたのか、金を見るとアラブ商人は皆こうなってしまうのか…、分からない。その後もピラミッドの中に入ったり、付近から出土した太陽の船を見学したり、ラクダに乗ったり。楽しい時間を過ごすことができた。

エジプトの学生達

 帰り道、近くにいた学生の集団(写真)にバス停の場所を聞いた。すると彼らもタハリール広場に行くらしく、一緒に行く事に。それからはバスに乗る前、乗った後も「ペンフレンドになろう」「アドレスを教えろ」「自分のアドレスを書く」「アラビア語は分かるか」「名前は」「神の存在を信じるか」など質問の嵐。次から次へと隣の席の人間が入れかわり、話しかけてきた。1人が「自分の祖父はスフィンクスだ」と言うので、軽い気持ちで「うそつき」と返すと一瞬空気が悪くなる。どうもエジプシャンに「うそつき」は禁句らしい。しかもスフィンクスという名前は本当だったらしいのだ。謝ると「知らなくて当然だ」とすぐ許してくれた。とにかく日本人に興味があるみたいだ。自分の語学力の無さがもどかしい。語学力さえあればもっといろんな事を話してあげられるのに。タハリール広場まで本当にあっという間だった。別れ際に50pt札に皆が名前を書いてくれた。一緒に写真をとり、手紙と一緒に送る事を約束した。

 偉そうかもしれないが、自由旅行でしか得られないものがこの国にはたくさんある。遺跡にいるエジプシャンと話していても、そのほんの一面しか分からないと思う。別にすべて分かる必要はないし、そんな事不可能だが、エジプシャンとの会話ほど楽しいものはないと思える自分がうれしい。今日という日は忘れられない1日になりそうだ。

1997/3/4(火) カイロ

 疲れてきている。睡眠は多くとっているが…。朝、地下鉄でオールドカイロへ。コプト教の教会(原始キリスト教の1つとのこと)がいくつかあり、そのうちの1つ聖ジョージ教会に入ってみた。古い建物だが、中は思わず祈りたくなるような荘厳な雰囲気。ろうそくで明かりをとり、ステンドグラスやキリスト絵画がたくさん飾ってあった。モスクの中も同じだが、教会の中にいるとカイロの喧燥がうそのようだ。
 一端ホテルへ戻り、昼寝。途中、豆をつぶした"フール"という食べ物を食べたがなかなかイケる。本来は並ばないといけない所を、店員さんがズルして持ってきてくれた。

 午後3時過ぎに目覚め、ナイル川を見に行った。今度はフールをコロッケのように揚げた"ターメイヤ"を食べた。これもすごくおいしい。店に入りキョロキョロしていると必ず助けてくれるエジプシャン、本当に温かい人達ばかりだ。ナイル川のほとりで休憩し、シシカバブ・サンドを食べ、帰りにフールとターメイヤのサンドウィッチを買ってホテルへ戻った。偉大な遺跡とホスピタリティあふれるエジプシャンとの会話、また1つ好きな国が増えた。



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