長野県にある諏訪大社は日本最古の神社の1つといわれるほど古くから存在し、上社(本宮、前宮)、下社(春宮、秋宮)の2社4宮からなります。祭神はタケミナカタ神夫婦。出雲の国譲り神話に登場するオオクニヌシ神の子で、高天原からの使者との力比べに敗れ、出雲から諏訪にやってきた神様です。
淡路島の伊弉諾神宮から見ると、諏訪大社は夏至に太陽が昇る北東の方角に位置しています。一方、同日太陽が沈む方角には出雲大社が鎮座しており、太陽の動きを通して今でも諏訪大社は出雲大社とつながっているのです。

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国譲り神話

(以下、出雲編からの抜粋)
一方、高天原ではアマテラス神が地上の統治にかかろうとしていました。使者としてタケミカヅチ神を選び、出雲のオオクニヌシ神のもとへ送りました。稲佐の浜に降り立ったタケミカヅチ神は「あなたの支配する葦原中国はアマテラス神の御子が統治すべきだ。あなたの回答を聞かせて欲しい。」と迫ります。オオクニヌシ神は直接回答せず、自らの子に答えさせることにしました。
最初に答えたのは漁をしていたコトシロヌシ神。「天つ神の御子に奉りましょう。」と言って自分の船を青柴垣に変えて隠れてしまいました。
次にタケミナカタ神がやってきてタケミカヅチ神に力比べを挑みましたが、逆に投げ飛ばされてしまいます。信濃の国の諏訪湖まで逃げましたが、とうとう降伏し「私を殺さないで下さい。この国は天つ神の御子に奉りましょう。」と言いました。
2人の子が服従したのを見たオオクニヌシ神は決断します。「この葦原中国は、仰せの通り、天つ神の御子に奉ります。ただし、私の住居として、宮柱を太く建て、千木が高天原まで届くような御殿を作って頂きたい。」こうして出雲に壮大な神殿が築かれ、オオクニヌシ神は隠遁しました。

オススメ

諏訪大社 上社本宮/前宮
上社は諏訪湖の南にあり、祭神は出雲から諏訪にやってきたタケミナカタ神。高天原からの使者に誓った「諏訪から外へは出ない」という約束を守り、タケミナカタ神はこの地に根差していきました。本宮は全国に1万以上ある諏訪神社の総本社で、4社の中で最も建造物が多く残っています。背後の山をご神体として本殿を持たない「諏訪造り」という独特な配置が特徴的です。
前宮は本宮から約2km離れた諏訪信仰発祥の地と言われる場所に鎮座しています。祭神はヤサカトメ神。タケミナカタ神の妻となった女神ですが、日本神話には出てこないため諏訪固有の神とも考えられています。長い時間をかけてタケミナカタ神は諏訪の風土に溶け込んでいったのでしょう。周囲の自然と一体化した素朴な姿が印象的で、4社の中で唯一本殿を持っています。

諏訪大社 下社春宮/下社秋宮
一方、諏訪湖の北にある下社は春宮と秋宮からなります。タケミナカタ神、ヤサカトメ神夫婦に加え、タケミナカタ神の兄のコトシロヌシ神も合祀されています。毎年2月から7月まで春宮で祀られた後、8月1日に秋宮へ遷座します。
秋宮へやってきた神様は8月から翌1月まで祀られ、2月1日にまた春宮へ戻ります。周辺は温泉の湧出地で、境内にも御神湯があります。又、秋宮の神楽殿に飾られたしめ縄は出雲大社型で日本一の長さ、両脇の狛犬は青銅製で日本一の高さと言われています。

下諏訪温泉
中山道における唯一の温泉宿場として栄えたそうです。温泉につかっていると1日の疲れがとれますし、今も残る昔ながらの町並みや静かで落ち着いた雰囲気にも癒されました。下の写真は私が泊まった鉄鉱泉本館です。
鉄鉱泉本館

万治の石仏
春宮の近くにある阿弥陀如来の石仏で、その風貌は実にユニーク。「その昔、春宮に鳥居を奉納しようとして大きな石にノミを打ち入れたところ、石から血が流れ出た。驚き恐れた石工は鳥居の造作を止めて石に阿弥陀様を刻んだ。」と言われています。
万治の石仏

松本城
400年以上前に建てられた天守が保存されている貴重な城で、黒と白のコントラストが実に美しく、国宝にも指定されています。周辺は松本城公園として整備されており、JR松本駅から徒歩15分程です。
松本城

アクセス

最寄駅は上社がJR上諏訪駅、下社はJR下諏訪駅になります。JR特急を利用すれば、新宿から下諏訪まで2時間30分、名古屋から下諏訪までは塩尻経由で2時間15分程度で到着します。
下社は春宮、秋宮共に下諏訪駅から徒歩圏内ですが、上社は上諏訪駅から少々離れた場所にあります。歩くのが苦でない方は、上諏訪駅からかりんちゃんバスを利用して本宮を訪問し、その後徒歩で前宮(30分)、茅野駅(さらに40分)と周って戻ってくるのが効率的でしょう。体力に自信のない方は駅からタクシーを利用するのがよいと思います。

旅のルート

私は下諏訪温泉を拠点にしてこのエリアを周遊しました。湖畔から少し離れた静かな温泉街といった雰囲気で居心地が良かったです。一方の上諏訪温泉は湖畔の繁華街で、利便性はこちらの方が高いそうです。好みに応じてどちらかに宿をとり、諏訪観光を楽しまれてはいかがでしょうか?又、時間に余裕のある方は松本城にも足を運ばれると良いと思います。

 日 移動 観光 宿泊
1 新宿→下諏訪(JR特急あずさ) 下社秋宮
下社春宮
万治の石仏
下諏訪温泉
2 下諏訪→上諏訪(JR)
上諏訪駅西口→上社本宮(かりんちゃんバス or タクシー)
上社本宮→上社前宮(徒歩 or タクシー)
上社前宮→茅野駅(徒歩 or タクシー)
茅野→下諏訪(JR)
上社本宮
上社前宮
下諏訪温泉
3 下諏訪→松本(JR)
松本→下諏訪(JR)
松本城 下諏訪温泉
4 松本→新宿(JR特急あずさ)