バーバルヤマン(イエメン門)傍の停留所から乗合タクシーで約4時間、イッブへやってきた。4人席を3人で使ったとはいえ、快適なドライブとは言い難かった。対向車とすれ違ったり、遅い車を追い越したりする度に、窓からすごい排気ガスが入ってきて、喉をやられてしまったようだ。しかも、車に弱いイエメン人がいて…。
さらに、ダッバーブと呼ばれる乗合バス、そして乗合タクシーを乗り継ぎ、ようやくジブラに到着。小さな山間の町(写真)だが、旅友達から素朴でオススメと聞いていた土地だ。だが、この時の私にはもう1つある役目があった。昨日出会った日本人旅行者から、ジブラのある子供達に写真を渡すよう頼まれていたのである。ちょっと面白そうなので引き受けたが、果たして写真の子供達を探し出せるものだろうか…。
乗合タクシーを降りるといきなり子供達に囲まれた。ちょうどいい。写真を取り出して「この子供達に会いたい」と伝えたところ、何と「分かる」という。半信半疑でついていくと学校にたどり着き、中を覗くと…、いた!!! 何とあっけない。もう少し苦労したかったくらいだ。英語の分かるお兄さんを見つけ、写真の日本人の友人であること、頼まれて写真を持ってきたことを伝えた。"ショクラン(ありがとう)"という単語が聞こえ、記念に一緒に写真を撮った後、子供達はどこかへ走っていった。家族にでも見せるのかもしれない。
ジブラは美しい町だ。イエメンで一番美しいとも言われるアルワ女王のモスク(別名グレートモスク)はあいにく改装中だったが、山に登って景色を堪能したり、小さな博物館に入ったり。子供達がさかんに声をかけてくる。写真を撮ってくれというのだが、ある女の子がずっとついてきた。どうも道案内をしてくれているらしい。博物館に入っている間も外で待っていて、最後は乗合バス乗り場まで連れていってくれて見送ってくれた。いい出会いだったのだと思う。
一端イッブに戻り、乗合タクシーでさらに南下し、タイズまで。またまた排気ガスがすごく、体調が本気で悪くなってきた。着いた場所がさっぱり分からず、多くのイエメン人に助けてもらう。最後は通りすがりのイエメン人がカビール門までバイクで連れていってくれた(YR100程払いました)。お世話になってばかりだ。近くの宿にチェックイン。水と食べ物を買いに出た後、すぐに寝てしまった。