列車に揺られること3時間余り、マラケシュへ到着するとすぐにCTMバスターミナルを目指した。砂漠方面へはモロッコを南北に分かつアトラス山脈を越え、さらに延々とカスバ街道を辿ることになるが、これが時間がかかる上、バスの本数も限られているらしいのだ。まずは時刻表を調べ、この旅の予定を立てるつもりだった。砂漠は何としてでも見たい。
少し迷ってしまったがバスターミナルを見つけて中に入ると、Nさんに再会。どうも同じ列車で来たらしい。考えることは、同じなのね…。CTMバスは0:00と17:00の2本。できればアトラス越えは昼間にして、美しいと評判の景色も楽しみたい。彼女とタクシーをシェアして民間バスターミナルへ行き、明朝8:30のバスチケットを買った。
喉が乾いたので絞りたてのオレンジジュースを飲み(うまい!)、宿を探した後、レストラン(写真)でモロッコで最もポピュラーな煮込み料理タジンの昼食をとりながら、Nさんと自己紹介をした。旅が好きな人のようだ。この後、砂漠への道のりを共にすることとなる。
一端別れ、世界遺産にも指定されている旧市街の散策へ。美しいと評判のバイヤ宮殿も見たが、オススメはスーク(写真)(市場)だ。モロッコではとにかく自称ガイドの勧誘に辟易すると聞いていたが、全くそんなことはなかった。”何件かの店に入って商談→特に欲しいものが見つからずに決裂”、これだけのことが実に面白い。絨毯屋でお茶をごちそうになりながら屋上から景色を楽しませてもらったり、スパイス屋で一生イビキの治るスパイスを試しに鼻に突っ込まれたり(買う必要なくなるんじゃ…)、アクセサリー屋で「フルイケヤ カワズトビコム ミズノオト」と声をかけられたり(こんなこと言われちゃ店入ります…)。この旅で使おうとサンダルを買った。
夕方になり、マラケシュの中心とも言うべきジャマ・エル・フナ広場へ行くと…。すごい人。そして、すごい活気!!! いつの間にか、大道芸人(写真)がヘビ使い芸やサーカス芸など、それぞれの芸を披露し、たくさんの屋台(写真)が広場を埋め尽くしている。写真でどこまで伝えられるか分からないが、この街では毎日がお祭りなのだ。
フナ広場を見渡せるカフェでくつろぎながら写真を撮っていると、元青年海外協力隊員という日本人2人組に出会い、屋台での食事に付き合ってもらった。モロッコ版味噌汁のハリラ、そしてクスクスの豪華な食事。雰囲気も最高だ。食後にフナ広場を散策すると、大道芸は姿を消し、民族音楽やボクシングなどが始まっていた。
10時過ぎまでフナ広場を散策。宿でシャワーを浴び、日本の垢を落として、寝た。一体この騒ぎは何時まで続くのだろう…。