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ヴェネツィア flag

1997/3/7(金) アテネ→ローマ→ヴェネツィア

 (アテネで)4:00に起き、友人と別れてバス停へ。しかし時間になっても一向にバスが来る気配がないので、ちょうど同じようにバスを待っていた日本人2人組とタクシーをシェアして空港へ向かった。7:00アテネ→8:00ローマ。考えた末、まずは列車で一気にヴェネツィアまで北上する事にした。
 イタリア版ユーレイルパスを利用し、11:15テルミニ駅発の列車に乗り込んだ。6人のコンパートメントで、16:00過ぎにヴェネツィアに到着。

 駅を出るとすぐに運河が出迎えてくれた。潟の上に建設された、この独特な海の都世界遺産にも指定されている。今ではイタリアの観光地として有名だが、中世のヴェネツィアは資源を持たないながらも海洋貿易で繁栄し、アドリア海の女王とまで呼ばれた独立国家だったのである。
 "歩き方"に載っている宿を当たったところ、あいにくシングルに空きはなし。近くの宿を紹介してもらい、風呂は共用だがテレビまでついたきれいな部屋を50,000リラ(約4,000円弱)で借りた。散歩に出かけると、道が入り組んでいて、すぐ迷子になる。途中トレーナーを買ったりしながら、リアルト橋までやってきた。美しい景色を堪能した後、サン・マルコ広場に寄り、暗い道を歩いてホテルへ帰った。

1997/3/8(土) ヴェネツィア

サン・マルコ寺院とドゥカーレ宮殿

 今朝はよく寝た。宿の朝食をとり、海軍史博物館へ。ヴェネツィアは海に出る事で大をなした国。まずは海軍を見たいと思ったのだ。切符売り場のお姉さんがおつりをごまかそうとしたが、すぐ気づいた。中世に活躍したガレー船の模型などがあったがイマイチといったところか。
 サン・マルコ寺院、ドゥカーレ宮殿(写真)へ。宮殿の中では「元老員の間」に感動。ここで交易で生きるヴェネツィア共和国にとって将来を決める重大な政治決定が下されたのだ。

 レストランを探しながらウロウロしていると、ある店で声をかけられた。ここでこの旅始まって以来最も腹立たしい事件が起こる。スパゲッティだけでO.K.と言われて入った店での話。メニューを指差し"Spergetti with seafood, please."と私。 "Spergetti with fish?"と店員。私は"Yes."。味は良かったが、勘定の際44,000リラ(ほぼ1泊の宿泊代)の覚えのない品が注文されている。店員曰く"Spergetti with seafood"と"fish"を出したらしい。それも最も高い"fish"を。いつもならすべて返して金は払わないが、今回は食べ物だけにそうもいかない。大した額ではないが、気分が悪かった。

運河

 コッレイル博物館へ。レパントの海戦のカッコいい絵を見つけた。絵葉書にでもなってないか探したが残念ながらなかった。サン・マルコ広場で休んでいると日本人(T氏)が話しかけてきた。T氏と夕方まで一緒に歩く。彼は1ヶ月イタリアを旅しているらしい。ヴァポレットという乗合の船で運河(写真)を移動していると、とても気持ちいい。フィレンツェやローマの情報をもらった。夕食は安くあげるため、お惣菜をtake outできる店を見つけ、グラタン、揚げ物、ビールを購入。いろいろあったがヴェネツィアの土地勘がついた。

1997/3/9(日) ヴェネツィア

鐘楼からの景色

 朝サン・マルコ広場にある鐘楼へ登り、ヴェネツィアの美しい景色(写真)を満喫。ここでアテネやローマで目にした日本人カップルと再会。向こうも私に見覚えがあったらしく、何となく言葉を交わし始めた。明日日本へ帰るらしい。
 サン・マルコ寺院へ。日曜だったからか牧師さんが話をしていた。昼飯はメンサ(大学生協のようなもの)で。受付にいたのはイタリア語しか解さないオッちゃんだったが、10550リラでパン、パスタ、魚、サラダ、ジュース、デザートが楽しめた。

 午後は周辺の島めぐり。トルッチェロ島に行くつもりだったが、船の関係でブラーノ島で降りた。人は少ないが、ヴェネツィア本土と同じく運河がめぐっており、店で買ったお菓子を片手に散歩を楽しんだ。

リアルト橋から見た運河

 本土へ戻り、サン・マルコ広場、リアルト橋からの風景(写真)を見てから宿へ帰った。途中3,000リラでおいしいピザを食べたり、ワインを買ったり。順調な1日だった。
 ヴェネツィアは確かに魅力的な街並だが、中世のヴェネツィア共和国を感じるのは難しい。ドゥカーレ宮殿の「元老院の間」とコッレイル博物館の「レパントの海戦の絵」の2つだろうか。明日ヴェネツィアを発つつもりだ。さて、どこへ行こう?



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