10:00まで寝てしまった。Tourist informationでセリエAの予定を聞くと、15:00からラツィオvsアタランタの試合があるとの事。スタジアムへは徒歩で向かった。初めはバスに乗ったが、いきなり違う方向へ走り始めたため、すぐに降りた。ヴェネツィア広場まで来た時、バスのルートがなぜ変わっていたかが分かった。ローマの街でマラソンをやっていたのだ。広場に設けられた仮説ステージの上でショーが行われ、イタリア人が芝生の上でくつろいでいた。いい雰囲気。私もしばらく一緒にくつろいでいた。
スタジアムではダフ屋のおやじを振り払い、ゴール裏の安いチケットを20,000リラで購入。入場する時に持っていたコインをすべて捨てさせられたのには驚いたが、ラツィオのキャップとマフラー(?)を購入して席についた。1人で見に来る人はいないかなと思っていたが、チラホラいる。居心地はすこぶる良かった。笛と共に試合開始(写真)。ほとんどがラツィオサポーターで応援も一方的だが、ヤジはなかったようだ。試合は3-2でラツィオの劇的な逆転勝利。しかも目の前のゴールで4点が決まり、ラッキーな事この上ない。
ラツィオの帽子をかぶって市街中心部へ戻る途中、たくさんのイタリア人が帽子を見て話しかけてきた。イタリア人にぐっと近づけた1日だった。ローマの休日は素晴らしい。
とうとう最終日。何はともあれ、駅へスポーツ新聞を買いに行った。昨日のサッカーの結果を新聞で見たかったのだ。ラツィオの試合が詳しく書いてあるものが欲しいが、どれがよいのか分からない。とりあえず売店のお姉さんに「サッカーの結果が知りたいんだけど」と言うと、「ラツィオ?」と聞いてきた。「そう」と答えると一気にお姉さんの顔が明るくなり、「ラツィオ〜、シニョーリ〜」とご機嫌。このお姉さんも昨日試合を見に行ったらしい。選んでくれた新聞を迷わず買った。別れ際、親指を立てウィンクしながらお姉さん曰く「Very good!」。心が揺れた。
ヴァチカン博物館へ。膨大な数の彫刻や絵があったが、中でも地図の絵がたくさんある廊下とシスティーナ礼拝堂は圧巻だった。腹が減ったのでMario'sで食事。もう覚えてくれているようでメニューも出てこない。こんな事が妙にうれしい。あいかわらずここは安くておいしい。最後にチップを置いてきた。
フォロロマーノ周辺まで散歩した。途中カエサルの像に月桂樹の冠がかけてあるのを見つける。きっと命日の3/15に何かイベントがあったに違いない。最後にトレヴィの泉(写真)に行き、ローマに別れを告げた。この1週間の滞在で知り合いもできたし、イタリア人の仲間に少しだけ入れてもらえた気がする。数多くの文化遺産が大切に保存されながらも、それに頼る事なく、人間が今を楽しんでいる国だった。