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パラッツォアドリアーノ flag

1999/12/27(月) パレルモ→パラッツォアドリアーノ→パレルモ

 この旅の一番の目的、それは私の大好きな映画「ニューシネマ・パラダイス」のロケ地を見に行く事だった。少年時代の主人公が映画館に通いながら暮らした村のシーンはパラッツォアドリアーノで撮影されている。パレルモからバスで2時間程内陸に入った小さな村で、鉄道は走っていない。映画にあった駅のシーンはチェファルという別の町で撮影されたらしい。

 昨日インフォメーションで言われた通り、朝起きてすぐに宿からバス会社に電話してみたが、誰も出ない。結局宿の人にバス会社の場所を聞き、直接足を運んだ。親切だが、イタリア語しか解さないオジさんと何とかコミュニケーションをとり、バスの発車時刻を教えてもらった。これで行ける!!!。近くのBAR(バル)でシチリア名物アランチーニを食べて休憩。ライスコロッケなのだが、これはうまい。アランチーニはこの旅での主食となる。
 バスは内陸へ向かって走った。車中、"Nuovo Cinema Paradiso"という単語を元に、運転手さんや他のお客さんと話が始まりかけたが、イタリア語のため続かなかった。しかし映画に興味を持ってパラッツォアドリアーノを訪れようとしているという事は分かってもらえたようだ。

ニューシネマパラダイスの広場

 運転手さんが広場でバスを止めた。運転手さんに言われるまでもなく、すぐ分かった。サーカス団が来ているらしくテントが貼ってあるが、映画の「あの」広場だ。しばし感動。と、オヤジが話しかけてきた。"Nuovo Cinema Paradiso"という単語を話すと分かってくれたらしく、いろいろ説明してくれた。映画館はセットだから今はない事、ここにセットが建ててあった事…。オヤジについてBARに入ると、1枚の写真を見せてくれた。日本人がここで撮った写真だ。同じ事を考える人がいたんだね。
 オヤジと別れると、今度は子供達が数人話しかけてきた。この子供達と一緒に街を散策。カメラが好きらしく、写真をとりまくった。調子に乗ってテントの側で騒いでいるところを怒られていたが、一瞬おとなしくなるだけで、その場所を離れるとまた騒ぎだす。あの映画に出てきた子供達と同じだ。この子供達の誰かがあのオヤジに友情を感じていたりして…。

 素晴らしい時間だった。子供達に見送られながら、バスでパレルモへ戻った。



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